世界最速のタクシーに乗りました。 ニュルブルクリンク
昨年の秋の事ですが、知人を訪ねて
初めてヨーロッパへ旅行へ行きました。
英語はもちろん日本語もあやしい私ですが
車好きならば一度は訪れてみたい「あの場所」
ドイツ、ニュルブルクリンクの世界最速のタクシー
サーキットタクシーに乗ってきました!
ニュルブルクリンクって?
ドイツ・フランクフルト空港から北西に約150km、
アウトバーンを使えば車で約2時間の場所にあるサーキットです。
日本では愛称を込めて「ニュル」と略されることが多いです。
「北コース」と「グランプリコース」の2種類があり
日本では主に「北コース」(Nordschleife、ノルトシュライフェ)を指す事が多いです。
世界一過酷なサーキットと呼ばれるワケ(北コース)
長さ
日本でF1やスーパーGTが開催される大きなサーキット
鈴鹿サーキットや富士スピードウェイがおおよそ5km/周。
ニュルブルクリンクは20km/周と4倍の長さを誇ります。
同じ尺度で大きさを表すとこれだけデカイ・・・
出典
高低差と起伏
1927年に建設。
当時は今の時代のような技術も無かったことから
山間の地形にならって整備され起伏も激しく
1周の間で高低差は300mにもなります。
場所によっては、起伏で車がジャンプします。
コーナーの数
山を縫うように建設した結果、172ものコーナーが存在します。
またコース幅も狭く、コーナーの先も見えない所の方が多いです。
コースアウトすれば逃げ場は無く即クラッシュです。
この過酷さから別名:グリーンヘル(緑の地獄)と呼ばれています。
自動車開発の聖地
すべて違う形をしたコーナー、デコボコした路面。
ありとあらゆる要素がこのコースには詰め込まれています。
ドライバーや車の事を考えずに自然を活かして造っています。
この過酷さから古くから自動車開発のテストコースとしても活用されており
とある開発者は
「ニュルを10周走ると、一般道の800kmに相当する負荷が車にかかる」
とも言われており、自動車の耐久性を試す場としても使われています。
すなわち、このコースを速く安全に走れれば
世界の道で通用すると言われています。
なのでファンからは聖地なんて呼ばれています。
実際に今でもあらゆる自動車メーカーの試作車が走っています。
雑誌などで撮影される事でも有名です。
誰でも実際に走ることが出来る
聖地なんて呼ばれていますが、誰でも走ることができます。
ニュルブルクリンク公式HPにはスケジュールカレンダーが設置されています。
そこの一般開放日であればお金を払えば誰でも走ることが出来ます。
(要普通免許)
実際にレンタカーで走られた様子は55ドライブさんに記載されております。
危なくないの?
正直、危険はゼロではありません。
むしろ日本国内のサーキットと比べるとリスクは高いです。
ドイツ在住の知人に相談したところ
「サーキット経験ないだろ?正直お勧めしない」と笑いながら言われました。
コース自体、先が見えにくく狭い。
そんな中を走っているドライバーはプロからアマチュア
車もポルシェやフェラーリといったスーパーカーから
トヨタのヴィッツ(ヤリス)といった一般車まで
難しいコースの中をスキルや車の性能の差が激しく混在しています。
遅い車を抜かそうと無理な追い越しをして事故なんてことも日常茶飯事です。
それでも…走ってみたいですよね?
サーキットタクシーって?
ニュルを1周、プロが全開でかっ飛ばしてくれる
サーキットの同乗体験になります。
プロのドライバーと車がセットになっており
一般道では味わえないスリリングな体験が出来ます。
サーキットタクシーの駐車場。もはやイベント?
憧れの車に乗れる!
フェラーリやポルシェはもちろんマクラーレンなんかもあります。
町中で見かけても、なかなか乗ることが出来ないスーパーカーを
実際に乗って、しかも性能を余すことなく走りを楽しむことが出来ます。
新車価格3000万を超える「マクラーレン720S」
予約の前に・・・
開催日に注意!
実際に同乗走行が出来る日は限られています。
自身が滞在できる日とイベントカレンダーを確認しましょう。
こちらのサイトに書かれています。
「Tourist Drives」と書かれたところが開放日になっております。
平日は夕方のみ。休日ですと1日開放されています。
※11月末から2月末はコース工事や雪が降るため
クローズになります。注意してください。
タクシー会社
ニュルのサーキットタクシーは複数あります。
車を選ぼう
車はどれも現行最新型のスポーツカーばかりです。
また、車による値段は1台あたり269から299ユーロ
どれに乗ろうか迷うところですよね。
しかし、どれも1000万を超える車ばかりですが
日本円換算で1周で3万円ちょっと・・・と思うと
価格も決して安いとは言えません。
私のお勧めは「BMW M5」
ニュルまで来たのにセダン?
BMWの5シリーズと言われる大型のセダンですが、
数字の前に「M」が付くと別物です。
ベース車両を極限までスポーツカーに仕立てた仕様になっており
M5のエンジンは625馬力のモンスターです。
ノーマルのヴィッツ約6台分です。
正に羊の皮を被ったオオカミでしょうか。
そして乗車人数が4人なので、ドライバーを除くと3人同時に乗ることが出来ます。
料金は車1台あたりに発生しますので
仲間内3人で割れば1万円ちょっとで乗ることが出来ます。
予約の仕方
実際に私が予約したのはRing-Taxiになります。
その時の様子を説明します。とても簡単ですよ。
ホームページから予約
①Ring-TaxiのHP「CO-PILOT」を選択。
②スクロールして「BMW M5 XDRIVE」を選択
③「BOOK NOW!(予約する)」を選択
④情報を入力
上から英語で記入
・名前(例:Taro Kuruma)
・メールアドレス(例:taro_kuruma○○@○○.mail.com)
・希望の車種(BMW M5)
・ニュルに訪れる日(例:2018/11/11)
・その他質問等(なければ白紙で)
記入が終わったら「SEND(送信)」
⑤後日、返信を確認
メールで以下のような返信が来ました。
グーグル翻訳で簡単に日本語に変換できます。
2018/11/11の11:15に予約しました。
BMW M5の1周の料金は269ユーロになります。
ニュルのツーリストトラックまで来ましたら
駐車場の右手にあるタクシーオフィスを探してください。
車のナビには以下の住所を入れてね。
なお、キャンセルは2018/11/8の朝までに
当日は11:00までに受付してね。支払いは現地で現金もくはカードで
別途30ユーロで車載動画を撮りますので受付で申してください。
これで予約は完了です!
注意としては乗車時間は相手が決めますので
1日ニュルに滞在する事をオススメします。
現地の場所
最寄り空港はドイツ・フランクフルト空港になります。
レンタカーを借りて向かう際は、下記住所へ向かいましょう。
Nordschleifenzufahrt L93/In der Stroht 53520 Meuspath
駐車場内には「デビルズダイナー」というレストランがあり、目印になります。
事務所は赤マルの場所にあります。
現地に着いたら
駐車場についたら空いている所に車を止めましょう。
緑のあたりが比較的空いていますのでそちらに
止めたら赤マルのところへ歩いて事務所へ行きましょう。
受付
一つの建物にタクシー会社が4社とも入っています。
中へ入って、自分が予約した会社のところの受付へ行きましょう。
私はよくわからず、違う所に行ってしまい
受付のおねーさんに笑われてしまいましたw
ドイツ圏ですが英語も通じます。
が、英語も話せない私のような人は
予約したメール画面を受付の方へ見せると察してくれます(笑)
またこの際に動画を撮りたいと伝えると
専用のUSBメモリーを購入出来ます。(30ユーロ)
これを乗車した際にドライバーに渡すと走行動画が保存できます。
順番待ち
週末はかなりの混雑です。
タクシーも戻ってきたら乗客を入れ替え、すぐコースインの慌ただしさ。
予約時間よりも15分遅れぐらいでしたが、いよいよスタートです。
コースイン!
パイロンのレーンを抜けたらいよいよ北コースの始まりです!
サーキットタクシーの美味しいポイントは
・スタートから全開加速であっという間に200km/h超え
・遅い車を躊躇なく追い抜かす爽快感
・ジェットコースター以上の横G
・コーナーリング中、日常では聴かないタイヤの音
・段差で股間がふわっとする感じ
・コース中盤あたりでの吐き気
時間にして10分もかからない位で終わってしまいますが
日常では味わえない、貴重な経験が出来ます!
番外編:周辺観光
サーキット周辺にはいろいろな場所があります。
実際に行っておすすめな場所を紹介します。
レストラン:Zur Nurbrg
本場のドイツ料理、シュニッツェルやステーキ、ビールが堪能できます。
私はシュニッツェルを頂きました。
日本で言うところのカツレツですね。ジューシーで美味です。
ただし量は多い…ポテトなどのイモ類が地味に重いですw
テラス側に座れればコースを一望することも出来ます。
場所はサーキットタクシー乗り場から車で5分
また地図を見てわかるように
ニュルを象徴するニュルブルク城のすぐ近くでもあります。
レストランの駐車場にお城の入り口が隣接しています。
Ring week
こちらはニュルブルクリンクのグランプリコース側になります。
ニュルにまつわる歴史ある車の展示や
ステッカーやポロシャツといったおみやげはこちらで買うことが出来ます。
車好きなら十分時間を潰すことができるでしょう。
Parkplatz Brunnchen
別名:Youtubeコーナー
ニュルの中でもコースアウトしやすいポイントの一つになります。
24時間レースの際は、お祭り騒ぎをするところでも有名です。
幹線道路に面していて路肩に車を止めて、少し獣道を抜けるとすぐコースが見えます。
観戦されている方が多く居ました。
どの場所でも言えますが、足場は悪いので履物にはご注意を…
青いビニールシートの屋根のところから撮影してる様です。
Nordschleife 10 11 2018 - Wet Highlights, Powerslides & Slippery Action Touristenfahrten Nürburgring
まとめ
昨年の11月に行った事なので多少情報が古いかもしれません。
車好きなら一度は訪れてみたい!
私の場合、もう一度行きたい!と思った場所です。
田舎町でどこか牧歌的ですが、魅力的な町ですよ。
今度は自分でサーキットを運転してみたいですね。